サプリのはなし 第9回 葉酸

今回は葉酸についてお話します。

 

 

葉酸(ようさん、英: folate)はビタミンB群の一種。ビタミンM、ビタミンB9、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれます。栄養素のひとつです。水溶性ビタミンに分類される生理活性物質です。1941年に乳酸菌の増殖因子としてホウレンソウの葉から発見されました。葉はラテン語で folium と呼ばれることから葉酸 (folic acid) と名付けられました。葉酸は体内で還元を受け、ジヒドロ葉酸を経てテトラヒドロ葉酸に変換された後に補酵素酵素の働きを補助する物質)としてはたらきます。

 

機能

テトラヒドロ葉酸は、アミノ酸および核酸(アデニンやグアニンなどのプリン体やチミジン)の合成に用いられています。葉酸が不足するとDNA生合成に支障を来し、分裂の活発な血球合成に障害が起こり赤血球障害や悪性貧血などの症状を生じます。葉酸を触媒的に回復させるビタミンB12が欠乏しても同様の症状を生じます。
二分脊椎の発症リスクを低下させる効果があるとされる、ビタミンB類の一つです。
厚生労働省は2000年、妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0.4mg(400µg)以上の摂取を推奨しています。

 

栄養

葉酸の栄養所要量は、推定平均必要量が 200 µg、推奨量が 240 µg、上限量が 1,000 µg(いずれも成人男女)とされています。ただし、妊娠期および授乳期にはさらに推定平均必要量として +170 µg、+80 µgを、推奨量として +200 µg、+100 µg を付加します。また、妊娠を計画している、あるいは妊娠の可能性のある女性は、一日あたり 400µg の摂取が望ましいとされています。
葉酸を多く含む食品は、レバー、緑黄色野菜、果物です。ただし、調理や長期間保存による酸化によって葉酸は壊れるため、新鮮な生野菜や果物が良い供給源となりますが、大量の飲酒は葉酸の吸収および代謝を妨げます。

 

欠乏症

葉酸の欠乏症は、妊娠や授乳による要求量の増加、小腸の病理的変化、アルコール中毒、メトトレキサートなどの薬剤投与によって引き起こされます。葉酸アミノ酸核酸の合成に必要となる補酵素であるため、細胞分裂の盛んな箇所において欠乏症が現れやすのです。症状は、貧血、免疫機能減衰、消化管機能異常などが見られます。また、心臓病や大腸ガン、子宮頸ガンのリスクがあるとの報告があります。また、妊娠期に葉酸が欠乏すると、胎児に神経管閉鎖障害が起こり、重度の場合は死に至ります。また、無脳児の発生のリスクが高まります。
貧血に関しては、葉酸は造血作用に対しビタミンB12と協調してはたらき、いずれのビタミンの欠乏も巨赤芽球性貧血を引き起こします。
神経管閉鎖障害に対しては、妊娠初期が重要で、特に通常まだ妊娠に気付かない第一週が最も葉酸を必要とする期間であると考えられています。

 

過剰症

過剰症はビタミンB12の欠乏を隠すため、悪性貧血が潜在化する危険性が指摘されています。また、ガン治療に用いられる抗葉酸剤に対して、過剰な葉酸は薬効を低減させます。葉酸過敏症として、紅斑、発熱、蕁麻疹、かゆみ・呼吸障害などを起こすことがあります。

 

健康問題

がん

男性の場合、大量摂取で前立腺癌、大腸癌の発現率を増加するとの報告があります。また食事での摂取では逆に発現率を抑え、サプリでは増やすという結果もあります。一方、乳癌については減少させる報告があります。使い分けが必要なサプリメントなのかもしれません。

 

医薬品との相互作用

メトトレキサー
メトトレキサート(リウマトレックス®)は、がんおよび自己免疫疾患の治療に用いられる葉酸拮抗薬です。がん治療でメトトレキサートを服用している患者は、葉酸がメトトレキサートの抗がん作用を妨げるおそれがあるため、葉酸サプリメントを摂取する前に腫瘍科医に相談する必要がある。しかしながら、関節リウマチあるいは乾癬の治療で低用量のメトトレキサートを服用している患者では、葉酸補充がこの医薬品の消化器系の副作用を軽減する可能性があります。

てんかん
フェニトイン(アレビアチン®、ヒダントール®)、カルバマゼピンテグレトール®)およびバルプロ酸塩(デパケン®)のような抗てんかん薬は、てんかん精神疾患および他の疾患の治療に用いられます。これらの医薬品は血清葉酸値を低下させることがあります。さらに、葉酸サプリメントによってこれらの医薬品の血清中濃度が低下するため、抗てんかん薬を服用している患者では、葉酸サプリメントを摂取する前に医療スタッフに確認する必要があります。

スルファサラジン
スルファサラジン(サラゾピリン®、アザルフィジンEN®)は、主に潰瘍性大腸炎の治療に用いられる。この医薬品は腸管での葉酸塩吸収を阻害し、葉酸塩欠乏症を引き起こすおそれがあります。スルファサラジンを服用中の患者は、食事由来の葉酸塩摂取の増量、葉酸サプリメントの摂取、あるいはその両方について医療スタッフに確認する必要があります。

 

個人的には葉酸サプリメントとしては女性の摂取をお勧めしていますが、男性には無理にお勧めはしていません。男性は食事で!