脳についての勉強会 Ⅰ.脳を構成する細胞のしくみ 神経伝達物質の種類とその働き

さて、もう1,2回面倒ですが読み進めてくださいね。

 

1921年アセチルコリンという物質がはじめて発見されて以来、数多くの神経伝達物質が脳内にあることがわかってきました。神経伝達物質は、大きく4つに分類できます。

 

小分子伝達物質であるモノアミン類、アミノ酸アセチルコリンの3つは、窒素原子を含む小さな有機分子です。神経終末のシナプス小胞内に貯蔵されていて(昨日を思い出して)、Ca2+などが神経終末に流入すると、それをきっかけにシナプス間隙に放出されます。

 

もう1つの神経ペプチドは、アミノ酸が連なった比較的大きな分子で、1970年代になってから神経伝達物質であることが明らかになりました。神経ペプチドは、シナプス小胞よりも大きな小胞である、分泌顆粒に貯蔵されています。

 

脳内のどの部位のニューロンかによって、放出される神経伝達物質は異なる。ただし、脳の各部位と1対1の対応をなすわけではなく、さまざまな神経伝達物質を媒介とするニューロンが、脳内に広く分布しています。

 

 

 

4つの神経伝達物質の種類をさらにこまかく見ていると、全部で60種以上に及ぶ。

 

モノアミン類でとくに有名なのは、アミノ酸チロシンから変換されて作られる、ドパミンノルアドレナリン、アドレナリンです。チロシンはカテコール基という化学構造をもつことから、これらの物質をまとめてカテコールアミンといいます。

 

カテコールアミンを伝達物質として用いるニューロンは、カテコールアミン作動性ニューロンと呼ばれ、気分や運動、自律神経系の調整にかかわっている。

 

モノアミン類にはほかにも、セロトニンヒスタミンなどがあります。

 

セロトニン作動性ニューロンは、気分や情動に関与し、とくにうつ病への影響が指摘されています。実際に、受容体がセロトニンを取り込みやすくするSSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が、うつ病の治療で用いられています。

 

2つ目の小分子伝達物質にアミノ酸があります。アミノ酸蛋白質の構成物質として全身に分布する一方で、脳内の重要な神経伝達物質としても機能しています。

 

アミノ酸には、興奮性シナプス伝達を促進するものと、抑制性シナプス伝達を促すものがあります。

興奮系伝達物質の代表であるグルタミン酸の受容体には、イオンチャネル型受容体であるAMPA受容体、NMDA受容体と、代謝調節型のmGlu受容体があります。中枢神経系で広く分布しているのは、AMPA受容体です。一方、抑制系伝達物質の代表であるGABAには、イオンチャネル型のGABAA受容体と代謝調節型のGABAB受容体があり、中枢神経系にはGABAB受容体が広く分布している。

 

小分子伝達物質の3つ目、アセチルコリンは脊髄や脳幹などの運動ニューロンで作られている物質です。アセチルコリンを伝達物質とするニューロンはコリン作動性ニューロンと呼ばれます。脳幹や脊髄から各部位の筋肉に向かうニューロンはすべてコリン作動性ニューロンです。

 

4つ目の神経伝達物質である神経ペプチドにはコレシストキニン、ニューロペプチドYなどがあり、その種類は50以上に及びます。中枢神経系のあらゆる場所に分布していて、低濃度でシナプス後細胞に作用し、作用が長く続くのが特徴です。

 

神経と神経の間で神経伝達物質が活躍して、情報を伝達していきます。

その神経の性質で伝達物質が変わります。

どんなメカニズムかとどのような神経伝達物質があるかを覚えてくださいね。

さて、あと1回ややこしいのが終れば脳の各論に入ります。

 

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